関内新聞

「みんなありがとう」中華街にメッセージ横断幕が

イベント中止や休業あいつぐ関内界隈

新型コロナウイルスの感染者が乗船したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が2月3日に横浜に入港。大黒埠頭に停泊していたため、ニュースやワイドショーで「新型コロナ」と「横浜」が連日報じられ、世の中に横浜が危ないという印象が広まってしまった感があります。

まもなく満開、大岡川の桜並木は最高の見頃となっていますが、感染拡大を考慮して桜まつりは中止に。黄金町エリアだけぼんぼりが灯っているようですが、桜のライトアップとぼんぼり点灯も中止されています。

マリナード地下街と馬車道駅のストリートピアノも、当分のあいだ利用停止。

毎週開催されていたイセザキモールの催しも感染拡大防止のため中止に。

横浜橋通商店街では、感染予防のため路面の消毒が定期的に行われているようです。

新型コロナ騒動で大きな影響を受けたのが横浜中華街。

国内外の観光客でにぎわうはずの春節の前から客足が減り始め、2月に入ると売り上げが例年の半分から3分の1ほどになる店舗も。やがてシャッターを下ろして臨時休業する店、営業時間の短縮をする店がでてきました。やっていなかった出前を始める老舗もありました。

中華街大通りの大店のシャッターが閉まっていると、ぽっかり穴があいたようですね。

いつもなら人波をかきわけるように進まなければならない春の中華街の大通りですが、歩く人がだいぶ少なくなりました。そして3月上旬、中華街の料理店に中国人を中傷する手紙が送りつけられニュースになりました。その直後からツイッターなどSNS上に「#がんばれ中華街」の応援メッセージが多数投稿されるようになりました。

中華街大通りの善隣門に横断幕が

3月19日の夜遅く、善隣門に長さ5メートルの横断幕が掲げられました。横断幕には「みんな ありがとう #がんばれ中華街」のメッセージが大きく書かれています。この横断幕の出現はNHKをはじめ各メディアに取り上げられ、その夜のうちに広く報道されました。

横断幕を設置したのは横浜中華街発展会協同組合。報道によると「新型コロナウイルスの感染が拡大している影響で来客数が例年の10分の1にまで落ち込んだ店もあるが、SNSなどを通じて温かい応援の声が多く寄せられている。風評被害に負けず、感謝の気持ちとともにみなさんをお待ちしたい」と協同組合は答えています。

横断幕が掲げられた翌日、3月20日は横浜媽祖廟の媽祖祭(まそさい)でしたが、残念ながら予定されていた神輿巡行は中止になってしまいました。

この日の夕方、中華街を歩いてみました。海外からの観光客はほとんど見られませんが、大通りを歩く人はだいぶ増えてきました。比較的若い人が多いようです。料理店をのぞくとまだ空席がめだつので、賑わいをとりもどすにはもう少し時間がかかりそうです。大通り中央付近に複数の店舗をもつ老舗大店は、3月23~27日の間を臨時休業にしています。

3月25日午後2時過ぎ、検疫を済ませたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は横浜港を出港しました。行き先など詳しいことは明らかになっていないということです。

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