関内新聞

“天然の防火扉” 日本大通りのイチョウ並木

街では早くもクリスマスイルミネーションが煌めいていますが、この時季の横浜は紅葉のベストシーズンでもあります。

連日の冷え込みで色づきが進み、横浜屈指の紅葉スポット、日本大通りのイチョウ並木も見ごろを迎えています。

日本大通りは1865年の大火災をきっかけに、防火帯を兼ねた街路として整備された、日本初の西洋式街路です。

その通り沿いにはイチョウの木が並んでいて、2011年には65本の木が景観重要樹木に指定されました。

イチョウは「天然の防火扉」と言われるほど火災に強い木で、景観の良さだけでなく、火災予防としても一役買ってくれています。

紅葉シーズンは真っ赤に染まるカエデやモミジも美しいですが、いつでも安定した綺麗さを楽しみたいなら、イチョウがオススメです。

カエデやモミジは年によって色づきの良し悪しがありますが、イチョウはその差があまりないからです。

赤く色づくカエデは夏の日照時間が少なかったり、台風などで葉が傷んでいると色づきが悪くなります。

一方、黄色に色づくイチョウはそれらの影響に左右されにくいため、どんな年でも安定した美しさを楽しむことができるわけです。

そして、イチョウの黄葉がピークを迎える時季は、ちょうど空の青さが濃く、ビビッドになってくる時季でもあります。

春夏は水蒸気が多いため、青空でもベールをかけたようなパステルブルーですが、秋冬は空気が乾燥するので、澄んだクリアな青空が広がります。

そんな鮮やかな青空とイチョウのコントラストはとても美しく、クラシカルな建造物とのコラボレーションは画になる光景です。

また、落葉後の黄色い絨毯もこの時季ならでは楽しみですが、イチョウの葉っぱは滑りやすいという特徴も。

特に雨の日は転倒しやすくなりますので、足元には気を付けてくださいね。

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