関内新聞

【発汗】山下町のハラール本格インドカレー料理で健康的に汗をかく

Authentic HALAL Indian restaurant, DELHI Dining.
Located right by the Yokohama Stadium and among the cluster of hotels, DELHI Dining is serving delicious HALAL dishes. Many of its customers are Muslim residents in and around the city and tourists who visit the city. The authentic Indian cuisine can be packed to go, or be delivered. You can check its details at the end of this page.

 
このところお酒を飲む機会が続いていた。

食べ歩き飲み歩きが癖になり、ロクに健康のことを気に掛けない日々が続いていると、ふと汗でも流そうかという気分になる。

仕事も早く切り上がり、JR関内駅南口から横浜スタジアムの横を歩いて来たから、なおさらスポーツでもしなくてはという気になる。

ビジネスホテルが立ち並ぶ一角を過ぎ、あと少しで中華街の北門が見えてくる頃、このまま帰ろうか…なんて思っていたら、ブルッとスマートフォンが手のひらで響く。

 
お腹空いた!
 

それは紛れもなくアイツからのメールだった。

※アイツとは、パクパク隊のこと。関内新聞のグルメカテゴリのネタを発掘するきっかけになる存在。読者に美味しさの感動を伝えるため、手だけで出演するボランティアスタッフ。

 
なるほど…、

こうしてタイミング良く来るから、最近腹回りの肉が増えているんだ。せっかくほんの少し前まで、健康的に汗でも流そうかという気持ちになっていたのに、食べること以外には意志が弱い心を、いつもグッドなタイミングで軽々と打ちのめしてくれる。

ハマスタ横のビジネスホテルの前で待つ。
そう返事を打ち、何を食うか目を閉じ想いに馳せる。

 
しばらくして小走りにやってくるアイツを確認すると、先ほどまで汗でもかこうと考えていたと話しながら中華街に向かって歩きだした。

 
DELHI Dining(デリーダイニング)

ビジネスホテルの脇の少し人通りの少ない道を入って歩き出した瞬間、いきなり目に飛び込む異国の国旗。

インドの国旗か…。

中華街に向かい歩き始めたから、無意識的に中華でも口にするだろうと思っていた胃袋の虫が突然、止まれという合図を足に出す。

ぐぅ

 
本格的インド料理なんて、いつぶりだ?
胃袋の虫がそう言わんとすると、一気に口の中が唾液でいっぱいになった。

今日はカレーにするぞ!

珍しく脳の意識も胃袋の意見に同意すると、アイツには確認することなく扉を開ける。

な、なんと!?

白壁に白のソファと白い椅子。それ対するはこげ茶色のテーブルにこげ茶の棚。インド料理に限らず、熱い国の料理店によく見る赤や黄といったエキセントリックでエキゾチックな装飾は一切ない。



本格高級志向か…。

テーブルに綺麗に整頓されて並んでいる食器にナフキン。ここにも白とこげ茶の絶妙なバランスがあり、ゆっくりと落ち着いた感じを感じさせてくれる。

 
期待できる。
 

店の雰囲気やデザイン、そしてA型気質の心の奥の柔らかいところまでをも刺激してくれる、細かいところにまで行き届くセンス。

鳥肌が立ち身震いするほどにビビッとくるこういう感覚は、これから出てくる数々の料理へ間違いのない期待感を与えてくれる。

 
たくさん頼もう。
 
火が入りスパイスの効いたカレーなら、次から次に手が口に運んで、きっと足りなくなるぐらいだ。それに、さっき店の入口で、何となく目にしたチラシにデリバリーもしているとの文字があった。

食べきらなければテイクアウトにすれば良い。

様々なスパイスの違い、様々な素材の違いを楽しみたい。スパイスの魅力に憑りつかれ、一種の中毒のようになってしまっている胃袋が、久しぶりに魔法にかかり禁断症状解禁の堰を切って手当たり次第に注文する。

 
パクパク隊:
少し頼み過ぎたんじゃない?
そんなに頼んだら、食べきれないかも知れないわよ。


アイツが言ったそんな言葉は耳には入らなかった。店の雰囲気とスパイスの魔力に、既に気分はインドへと旅立っているようだった。

ふふっ…。

今この瞬間、雰囲気に酔い流離う姿を、誰かが見とれてしまっているだろう。罪なことをしてしまったか…。

 
no one stares at you…

なに?
誰も見ていないだと?そんなことを言うのは誰だ…。

 
なんだ、映画か…。

人が良い気分になり物思いに耽っているのに、水を差すのはアイツだろうと思いきや、仄かに香って来たスパイスの薫りと合わせて、物思いに耽ることを進めてくれていた、インド映画のダンスシーンからツッコミを喰らうとは…。驚きに冷や汗が出たじゃないか。

パクパク隊:
ちょっと、何カッコつけてるのよ。お料理が来たわよ。
お腹空いちゃったんだから、早くいただこうよ。

 
プレーン・ナン(Plain Naan)

パクパク隊:
見てよ、このナン!すっごく大きいジャン!
ホンノリ香ばしくて優しい甘味のある香りがするし、2人でシェアしても十分な大きさね。どうやって作るんだろうね?



すっかりとインドに旅行している良い気分になっているのに、ここでナンの作り方を説明しろというんだろうか…。それに目の前に並んだ美味そうなカレーと、今まで見たことも無いような大きなナンに、既に胃袋の虫が暴徒と化している今、それを説明しろというつもりか。
 

仕方がない…。

 
ナンは小麦粉や塩、それに牛乳といった材料を混ぜこね合わせ生地を作る。生地は丸いダンゴ状にして、1日程度寝かせ発酵させるんだ。

その生地を空気を抜くように指先で、ヒュイヒュイという風にペシャンコにしてだな…。

少しずつ回しながら丸く伸ばしていくのさっ。

手のひらぐらいの大きさになったら、今度はそれを両手に挟み…。

 
ふん、ふんっ、ふんーっ!
 

素早いコックさんの手つきを表現するため早回し。^^

 

ふ~~~~んっ!

 

と、生地を挟み手の甲を左右に返すように全体を振って行くと、生地の片側が…、

びろ~んっ

と伸びて、こんな感じにんるんだ。^^
これで生地は出来上がり。

今度は伸ばした生地をタンドール窯の内壁に、

ぴとっ!とくっつけ…、

空気が入ったところを、丹念につついて空気を抜いてやるんだ。

これで2分ぐらい待つと、こんがりと、ふっくらと、しっとりと、美味しいナンが焼きあがる…、



って、お~~~い!!
><


 

パクパク隊:
ホントだ!ふっくらなのに、しっとり、もち~っとしてる。^^

 
せっかくナンの作り方を少し掻い摘んで説明してやってると言うのに、コイツは聞いていなかっただろうな。インドの風に吹かれ、インド映画から流れる音楽的なインドの雰囲気で、インド紀行に出た気分になりつつ、丹念に焼き上げるナンが、ナンと呼ばれ、このテーブルの上に出てくるまでの一連の流れを説明したというのに…。

 
カラヒ マトン カレー(Karahi Mutton)

パクパク隊:
うん!美味しい、これっ!
ちょっとピリッとくるけど、スパイスの風味がしっかりとしてて…。
あっ…。辛っ…。けど、美味しいっ!^^
玉ねぎとピーマンが炒められた香ばしさもくるし、それよりスパイスの香りが凄く美味しい!
このカレーって、どれぐらいのスパイスが使われているんだろうねっ?(¬_¬)

 
って、まさか…。これも説明しろってことですか?
本格インド料理の、しかもスパイス王国のインドカレーの作り方を説明できるわけが無いだろっ。

仕方がない。
こうなったら奥の手だ。

取材のため特別に許可を得て撮影しています。良い子の読者の皆様は、マネしないでくださいね。^^

どれどれ…、

火にかけたフライパンに玉ねぎとピーマンなどの具材を入れ、強火で一気に炒めるんだな…。

そこにトマトピューレとマトン肉を入れたら、今度はスパイスを入れてさらによく炒めるのか。



なに?

ココに並んでいるスパイスを全種類入れるのか。

さすがっ!スパイス大国!

スパイスを入れたら、少し火を弱くして炒め合わせて…。

いかん!スパイスの香りが食欲をそそるが、それ以上にココにいるだけでカレーを既に口にしたぐらいに汗が滲んでくる。

完成っ!


パクパク隊:
それで、どんなスパイスを使っていたの?

 

な、なんだとぉ~
><


まだ一口も口にしていないというのに、この期に及んでまだ質問をしてくるとは…。

 
小宮山 智一 オーナー

小宮山さん:
説明しましょうか?

小宮山さん:
安心で身体に優しいカレーを提供するため、インドから自然のスパイスを輸入しています。化学調味料や添加物も一切使用せず、野菜や果実で時間をかけてソースを作っています。



小宮山さん:
色々なスパイスを使いますが、一例をあげるとすれば、フェンネル・カルダモン・サフラン・シナモン・ターメリックなどですかね。

 
なるほど…。インドから輸入する自然のスパイスを使ったカレーか。
それは、美味いに決まっている。

しかも、コックが手際よくスパイスを調合しているんだ。最高に決まっているのではないか?

 

バター チキン カレー(Butter Chicken)

バター チキンから食べてみよう。どんな料理でも、やはり鶏肉が一番だ…。

 

ぎゃ~
( ̄◇ ̄;)


さっきから、一口食べるたびに感動の余りに、その奥深さを丹念に確認してくれるおかげで、こちらはまだ一口もカレーを口にしていないというのに…。振り回されてばっかりだ。

 
パクパク隊:
このバター キチンも美味しいわ。バターのコクがスパイスのカレーを程よく優しい甘さにしてくれてる。それにチキンも柔らくて美味しい。

 
なるほど…。

ふむふむ、やはりバター チキンは美味いか。
では、こっちを食べてみるか…。

 
サーグ パニール カレー(Saag Paneer)

ほぅ。

緑色をしているということは、ホウレン草のカレーだな。ベジタリアンではないが、野菜のカレーというのも良いもんだ。

 

ひょえ~~
( ̄▽ ̄)


さっきも言ったが、カレーの奥深さへの好奇心のおかげで、まだカレーを一口も食べていないんだ。いや、好奇心だけならまだマシか。それ以外にある食欲旺盛な性質のおかげと言えば良いのかっ。

 
パクパク隊:
うん!このほうれん草のカレーも大好き!
スパイスの香りが豊かだし、上に乗ってるカッテージチーズが柔らかくて、カレー全体が味わい深くてマイルドな感じで、すっごく良いっ!

 
やはりな…。

予想通り、ほうれん草のサーグ パニールも当然美味かったか。
そうだろう、そうだろう。うん、うん…。



チキン ビリヤニ(Chicken Biryani)

うん~ん?

何だろう、これは?

インド料理の店にきて、これは初めてお目にかかる気がする。
中華料理のお店なら焼き飯の類だろうと容易に想像がつくが、インドにも焼き飯があるのだろうか。

 

小宮山さん:
それはね、ビリヤニと言ってインド風ピラフってとこかな。

ただ作り方から言うと、ピラフというより炊き込みご飯って言った方がしっくりいくかもね。スペイン料理のパエリアと言っても良いかも知れない。

一緒に出てる「ライタ」というヨーグルトのサラダを、通っぽくかけて食べるのも美味しいよ。

パクパク隊:
へぇ~。ヨーグルトなんだ。それにキュウリかしら。
このライタの中にもお野菜が入っているのね。

やっぱり…。

ここでも、また先に食べちゃうのね。
完全にコイツのペースにやられてしまってるな。

 
パクパク隊:
長いお米の食感が軽くて、パクパク食べられちゃうね。
それと、香草が入ってるのかしら?
香りもスパイシーなアクセントもあって、とっても美味しい。

あぁ~ぁ。

すっかりペースに巻き込まれてしまった。お料理が運ばれてきてからここまで、パクパクやられてしまって、何にも食べられて無いじゃないか。

その長い米で出来たビリヤニとやらを味わい、インドの奥の奥まで紀行を続けていきたいところなんだが。



小宮山さん:
それはねバスマティといって、長いお米(長粒種)の一つだね。バスマティそのものに香りがあるんだ。もちろん、そのままのバスマティライスにカレーをかけて食べても美味しいよ。

 
バスマティ ライス(Basmati Rice)

じ~っ
(─。─)


さすがにお腹がいっぱいになって来たんだな。
今度こそようやくカレーが口にできる。

香ばしく焼いたナンで食べるインドカレーも最高に好きだが、白いライスにかけるカレーも日本人としては嬉しい。もちろんカレーの種類に合わせて、ナンとバスマティライスと選んで食べるのも良いだろう。

ピリッと辛いとアイツが言っていた「カラヒ マトン」からいってみるか。香りがあるバスマティライスに合わせると、ピリッと辛いスパイスの風味に、粘り気の少ない軽い食感が最高だ。

 
や、柔らかい!
 

このマトンは、なんと柔らかいんだ。マトン特有の臭みもないし、しっかりとしたスパイスの風味が鼻の奥で香ってくる。確かにピリッと辛いが、カレーにはこのぐらいうっすら額に汗が滲む辛さがあった方が良いに決まっている。

小宮山さん:
お料理に使うマトンやチキンなどは、全てハラール(halal)のお肉を使っています。ムスリムの人が食べ物を選ぶときには、ハラールかそうでないかを特に気にされます。

 
ハラールの 食材…?
 

確かにイスラム教の人は、宗教上の理由で食べる物を非常に気することが知っているが、“ハラール食材”という表現が理解できない。

 
小宮山さん:
イスラム教徒が豚肉を食べないというのはご存知ですよね?

ハラールというのは、その食べ物や原料、それに作られた過程によって決まるのです。ムスリムの人が豚肉を食べないというのは、それが不浄だと考えているから。養豚所に行ったことありますか?養豚所で豚を見ると、自分自身の排泄物の上で体をゴロゴロこすりつけたりしますよね?それを不浄とムスリムの人たちは考えるから、豚肉は食べないのです。

そしてそれだけではありません。食肉として食べる肉は、全て血抜きを行い加工処理されたものでないといけません。その上、ちゃんとイスラムの教えに従いお祈りを行って、初めてハラール食材と言えるのです。先ほど召し上がっていただいたカレーを料理するコックは、二人ともムスリムですし、ハラールを気にするムスリムの人にも安心して食べていただくことができます。

横浜エリアには、まだまだハラール食材を使ったレストランが少ないのですよね。そんなこともあって、多くの外国人の方にご来店いただいています。日本に住んでいる外国人の方だけでなく、日本にビジネスで来た方にハラール料理を安心して食べてもらいたいという日本企業の方が接待でお連れになったり、観光で横浜を訪れ近くのホテルに宿泊されている方がお見えになったり、全体のお客様の3割ぐらいが外国の方ですね。



そういう事だったのか…。
 

何となくムスリムの人は豚肉を食べないということは知っていたが、ハラールというのは一つ一つの食品にまでイスラムの教えを忠実に守っているということなのか。

ムスリムの人も安心して食べられるハラール食材で、多くの外国人が繰り返し訪れてくるというのであれば、本物の味ということなんだろう。

 
添加物や化学調味料も使わず、ハラール食材の清潔な肉で身体にも良い。

それに見てみろ。
ロクに健康のことを気に掛けていないからと、スポーツでもして汗でも流そうかと思っていたところ、アイツに誘われ食事に来てしまったが、しっかり汗をかけたじゃないか。

 
ふぅ…。
また、見つけちまったな…。

 
健康のことが気になり、良い汗でもかきたいと思ったときは、またココにこよう。
 

それにしても、やはり少し頼み過ぎてしまったようだ…。
お店の人に申し訳ないが、テイクアウト用に詰めてもらおうっと。

 

ショップデータ

デリーダイニング
  • 横浜市中区山下町207番地
    関内JSビル1F
  • TEL:045-633-9333
  • 営業時間:
    火~土/11:30~15:00、17:30~23:00
    日曜日/11:30~15:00、17:30~22:00
  • 定休日:月曜日
DELHI Dining
  • Kannai-JS Buld. 1F, 207 Yamashita-cho, Naka-ku,Yokohama-city, Kanagawa Pref.
  • TEL:045-633-9333
  • Tue.~Sat. 11:30~15:00、17:30~23:00
    Sun. 11:30~15:00、17:30~22:00
  • Close on Monday.

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