見えない風を見るには、可視化した何かが必要です。
それは、木々の葉っぱだったり、風車だったり、干した洗濯物でもいいですが、幟(のぼり)でも風を視覚的に感じることができます。
関内エリアを歩いていると幟を立てているお店が沢山あり、季節感を感じさせるものや、購買欲・食欲を掻き立てるものもありました。
今では商業目的やイベントなどで使われることが多い幟ですが、由来は神社の旗揚げ神事がルーツとされ、日本最古の気象観測、予報行事とも言われています。
毎年7月15日、朝と夕に宮司が旗のなびき具合を確認し、風雨の襲来や作物の豊凶を占っていたんだとか。
そよ風でパタパタ揺れる姿は穏やかで涼しげでもありますが、パタパタがバタバタに変わったらなかなかの強風です。
この日の関内エリアの風速は6メートル前後だったのでパタパタくらいでしたが、幟を製造しているお店によれば、風速が14メートル以上になると、幟は倒れてしまう危険があるそうです。
横浜では、平均風速が12メートル以上になると「強風注意報」が発表されますので、注意報が発表される時には、幟はかなりバタバタしていることでしょう。
強風が続いて危険な状況になる場合には、幟を片付けるという判断も必要になってきます。
そして、幟以外にも風を感じられるものと言えば、高速道路で見かける「吹き流し」です。
吹き流しは、なびいている角度によって風の強さを分かりやすく知ることができ、安全運転になくてはならないものです。
吹き流しが水平になびいていれば、風速は10メートル以上。
これは、止まっている自転車が倒れるくらいの強さで、高速運転時には横風に流される感覚を覚えます。
そして、吹き流しの角度が45度だと、風速は5メートルくらい、30度だと、3~4メートルくらいの風が吹いていることになります。
5月には鯉のぼりで初夏の爽やかな風を感じられましたが、真夏の風は湿気をたっぷり含んだジメッと風です。
この風は雨雲の素にもなり、夏に夕立が多いのはこのためです。
夏の夕立は高温多湿な日を中心に山沿いや内陸部ほど発生しやすいですが、関内エリアなど沿岸部でも多々あります。
雨マークがついていなくても、天気予報で「大気の状態が不安定」と言っていたら、急な雨への備えをして出かけましょう。
ちなみに冒頭に載せた沖縄そばの幟があるお店は、私がよく足を運んでいる「べにはま」さん。
いつも、べにはま丼と沖縄そばのセットをいただいております。