関内新聞

新名称!吉田町に「ノラねこ通り」が誕生

小粋なBarや飲食店が並ぶ吉田町

イセザキ・モールの入り口から野毛方向へ少し歩いた所にある交番から、野毛の手前の大岡川に至る一帯が吉田町。

表通りに面した建物には米軍駐留時代の名残が見られ、アートとジャズの街と言われるように街並におしゃれな空気が漂っています。

ブラウン系の歩道タイルに、ワインカラーの壁面。どこかパリの街かどを思わせる小粋さを感じますね。この街角を曲がると、そこはBarの街とも言われる裏吉田。

路地裏に入っていくと「ノラねこ通り」があります。

夜のムードがよく似あう魅力的な裏通り

ここが「ノラねこ通り」です。

イセザキ・モールからはパチンコ店の正面、富士そばの角を曲がってまっすぐ野毛方向に進めば、この通りに入れます。野毛からは、都橋を渡って右手の吉田町名店街のビルの裏へ斜めに入った道です。

野毛から伊勢佐木町への抜け道として歩いている方も少なくないかもしれません。

表通りとはだいぶ変わった魅力のある独特の雰囲気。いきなり違う町に来てしまったかと思ってしまいそうです。

さほど長くはない通りですが、ビール醸造所のある店やギリシャ料理店、生演奏を聴けるジャズバーやこだわりグッズを展示するカフェなど、夜のムードが似合う10数軒の個性的な店が並んでいます。

電柱の上を見ると「吉田町 ノラねこ通り」の表示がありますね。

老舗の居酒屋やおでん屋があり、かつては「おいしんぼ横町」と呼ばれていた通りですが、新しい名前が「ノラねこ通り」に決定。8月25日のイベントで、出来上がった看板をお披露目して電柱に取り付けられました。

イベントには、林市長も応援に駆けつけたそうです。

ずらり並んだ街の電柱に「吉田町 ノラねこ通り」の表示。楽しいですね。

よく見てください。右側の電柱と左側の電柱では、少しだけ文字のデザインが違うの、分かりますか?

裏吉田は、ノラねこのように自立して個性的

ところで「ノラねこ通り」の名前は、どのような経緯で決まったのか。発起人である佐藤龍郎さんを訪ねました。佐藤さんの店、Barスカー・フェイスは階段を上がった2階です。

「吉田町では『まちじゅうビアガーデン』などのイベントを、いつも表通りで開いていたんですが、もっと幅広く裏通りでも開きたいという意見が出てきました。そこで裏通りの店舗が集まって『裏吉田会』を作ったんです。そして、せっかく裏通りでイベントを開くのだから、通りの名前も変えようということになって、街の人たちから新しい名前を募集。その中から選ばれて多数決で決まった名前が『ノラねこ通り』なんです」

階段を上がるのに少しばかり勇気が要るかもしれませんが、安心してバーボンをおいしく飲める店です。

「ノラねこ通り」という名前を考えて応募したのは、ヨコハマ アメリアを経営する鈴木絵里子さん。どんなきっかけから、この名前を思いついたのでしょう。

「裏通りは個人経営の店が多いんです。ノラねこは自立していて個性的で、個人店の経営者と重なる。個人店が集まった裏通りの名前に、ノラねこがぴったりだなと思って。ノラねこのように強く生き残る裏通りであって欲しいという願いも込めています。それと、私の店がロックンロール調を売りにしているので、ロカビリーバンド『ストレイ・キャッツ』を意識したこともあるんです」
「吉田町は小さな街だからアットホーム。隠れ家的な店を見つけたい人にぴったりな所です。ここに来ればきっと誰かに会える、そんな気持ちで仲間を作りに吉田町に遊びに来てください」

ちなみに、鈴木さんの店の名前は、店内にあるジュークボックスの商品名に寄るものだそうです。オールディーズの名曲がぎっしり詰まっています。

10月25日(土)には「Trick or Treet ハロウィン 吉田まちじゅうビアガーデン」、11月中旬から12月末までは「吉田町 Bars’ Street カクテルラリー」とイベントも企画されています。個性的なノラねこを見つけに、吉田町に出かけてみませんか。

なお、記事中のノラねこは関内エリアの他町内に棲むノラねこです。取材時に茶白トラのノラねこを通りで見つけましたが、駐車場のクルマの下に逃げ込まれ撮影できませんでした。

モバイルバージョンを終了