中国の旧正月「春節」。横浜中華街でも2月19日から3月5日にわたって様々なイベントが行われ、今年も大いに賑わっていました。
その中で今回スポットをあてるのは、春節の一大イベント「祝舞遊行(しゅくまいゆうこう)」のパレード。私は初めて現地で見物しましたが、もの凄い人の数と大きな爆竹の音で、普段の横浜中華街以上に“中国感”を味わえました!
今年の「祝舞遊行」は2月28日(土)の16時からで、中華街内の山下町公園でスタートするとのこと。
調べてみると、毎年「春節」終盤の週末に行われている様です。中華街の週末の賑わいっぷり、皆さんご存知ですよね。それに「春節」の一大イベントが掛け算されると、こうなります。
よ~く見てください、ほら、爆竹の煙の下にちょこっとだけ獅子舞が見えるでしょう…、
はい、これが「祝舞遊行」です。
って、何も見えないし…!これじゃ何の取材にもならないし…!
このままだと編集長に怒られます。16時開始のイベントなのに16時に着いちゃだめじゃん、と自分を責めました。
いや待て待て。
このパレードは中華街をぐるりと回るはず…。
どこかでまたパレードに巡り合えるはず…。
まずは作戦を立てなくては!と焦りながら中華街をウロウロし、辿り着いたのが山下町公園の裏側。
あ、あれ…
ここからなら超至近距離で見れるじゃん!(裏側ですが。)
公園は、入場制限などなくあっさりと中に入れました。山下町公園に裏側から入る、これは結構穴場かもしれません。(※ただし祝舞遊行スタート直後は、出発前の各団体で込み合っている可能性があります。)
この写真が収められれば、これだけでもなんとか編集長をごまかせるかも…。
なんて思いが一瞬よぎりましたが、やっぱりそういう訳にはいきません。もっと良いポジションで、もっと良い写真を撮らなくては!ということで、再度パレードのルートを確認。
山下町公園 → 関帝廟通り → 福建路 → 西門通り → 中華街大通り → 南門シルクロード → 山下町公園
ふむふむ…つまり、もう一度山下町公園に戻ってくるということですね。
パレードが出発した後で、すっかり見物客も散り散りになっている山下町公園近辺。もうこんなに人がいないけれど本当にここに戻ってくるのか?大体、どの道から戻ってくるのか?
といろいろな迷いが生じましたが、それは次の瞬間、確信に変わったのです。
お巡りさんです。
お巡りさんのいるところに警備あり。お巡りさんのいるところに祝舞遊行あり!!
この辺りを通るに違いないと確信した私は、パレードが戻ってくるまで路面店で豚まんを食べながら待つことにしました。
もぐもぐ。
ま、まさか。豚まんで誤魔化そうとしてませんか?(by編集長)
祝舞遊行のスタートは16時。私がお巡りさんを発見し、豚まんを買ったのがだいたい16時20分ごろ。
この時間に見物場所を確保している人はほとんどいませんでしたが、間もなく16時45分ごろには再びこの人だかりです。お巡りさんの数も大変なことに。
パレードは横浜大世界前を通って関帝廟通りに入り山下町公園に戻る、ということです。
したがって、ちょうど関帝廟通りに入るこの角は、パレードを正面から見られるなかなかの好スポットという訳です。
やりました、やりましたよ編集長!
スタート時の山下町公園前では一切見ることのできなかったパレードを、見事!全て最前列で見ることができました。
はい!
爆竹も至近距離だと大迫力!
そしてそれを超速で掃除するみなさん。
まず現れたのは将軍様です。
若干、不機嫌そうです…。
そしてお待ちかねの獅子舞! 動きが激しくてピンボケです。
ピンボケの写真じゃあ、ダメじゃない?(by編集長)
龍の舞も同様にピンボケです。躍動感を感じてください。
その他にも続々と独特なパレードが続きます。可愛らしいお嬢さんの踊りや、
人力車に乗った皇帝、
そして、孫悟空も!
孫悟空はサービス精神が大変旺盛でした。
彼を見ていると、先ほど食べたアレのことを思い出します。
(笑)
重そうな壺を頭に乗せたお兄さんもやってきました!
まさに、“神技”です。
続々と個性的な人たちがやってくるので、本当に全然飽きません!
どれもそうそう見られないものばかりで、祝舞遊行ひとつで「春節」の祝賀ムードを十分に満喫できました。そして写真を無事に収められたことに対し、胸をなでおろしました。
「さて、これで終了」と取材帰りに横浜媽祖廟を通ったところ、おもしろい場面に遭遇。
将軍様たちが足につけていた竹馬(?)のような器具を外しているところでした。
ちなみにこの将軍様たち、この場に居合わせた観光客の皆さんとの記念撮影に、快く応じていましたよ。ここも穴場撮影スポットのひとつと言えるかも知れません。
と、散々ここまでレポートしましたが、次の祝舞遊行は言うまでもなく、来年です…。
あと1年お待ちください。来年は横浜中華街で行われる「春節」が30回目となる節目の年!きっと次回も盛大に祝われることでしょう。
とその前に、まずは今年が、いい年でありますように…。