ここまで出てきた日本酒は、その香りや風味、のど越し。それら全てが料理と合わせるだけの日本酒ではなく、そのものがロバート・デ・ニーロ氏のように映画、いや食事の主役になるべき日本酒。
ただ食事の脇役としてのお酒ではなく、どんな料理ですら脇役に変えてしまってもおかしくない、主役級の日本酒のラインナップ。
それらを味わい、程よく「酔い」が回り始めた参加者の多くに料理が運ばれてくる。
う巻き、クリームチーズと鮪の酒盗、鯖の味噌煮、朝どれ鮮魚の刺身
この日の日本酒の会の会場となった居酒屋からは、自慢のメニューが参加者に運ばれる。
どの一品も日本酒のアテには申し分のない品々。
その一つ一つに箸をつけながら、北雪酒造自慢の酒を楽しんでいると、今度は料理の味を殺さない、いや寧ろ料理の味を更に引き立てる、北雪酒造自慢の更なる酒を美香さんが参加者にお酌して回る。
こんなうまい酒に、日本酒に合う最高の料理。
更には日本酒の頭で理解し口の中で考えさせてくれる素晴らしいウンチクを話してくれる綺麗な女性がお酌してくれた日には、酒が進まないはずがない。
純米酒、本醸造、鬼ころし…。
どれも料理の味を引き立ててくれ、そして冷でも味わえ、燗も楽しめる。
好みに合わせ、料理に合わせ…。
そんな飲み方を教えてくれる美香さん。
うまい酒に、うまい料理。
それだけではない日本酒の会を楽しくさせてくれるのは、日本酒の知識が豊富で、日本酒のことをかなり愛している、この美香さんの素晴らしいプレゼンテーションと飲兵衛を扱う技術の上手さからだったのではないか。
そんな感情に浸っていると、更なる衝撃を美香さんが運んでくる。