2014年10月16日(木)

【風光】自然の景色を感じ楽しめるカジュアルダイニング「PLUS+」

アバター画像 森本 康司

モーニングからランチ、カフェタイムへと移り行き、素敵なミュージックと美味しいディナーまでもを楽しませてくれるカジュアルダイニング「PLUS+」。それはまるで移り行く大通り公園の景色のように、最高な居心地の良さとリラックスを与えてくれる。

清々しい朝だった。

前の晩の友人たちとの集いで、少々飲み過ぎてしまった感じはあるが、締切に追われる仕事は片付けておいた為、午前中をリラックスする時間に充てられることが、更に清々しく感じさせてくれた。

少し冬の気配を感じさせる気温の朝だったが、深夜まで降っていた雨も上がり、凛とした空気が頬にあたる感触が心地良い。

ロケーション

散歩でもするか…。

PLUSの看板①そう思い、身支度を整え家を出る。この時はまだ、自分が最高の演出家による、夢のような物語の主人公になるとは思ってもみなかった…。

事務所へ向かう道程に、少し回り道をして歩く大通り公園のルートを選ぶ。普段は自転車で通り過ぎるばかりの道を、ゆっくりとしたペースで歩いているだけで、まるで違った景色に見えてくる。

贅沢な時間だな。

至福に浸りながら関内に足を進めていると、伊勢佐木長者町の大きなホテルを過ぎて直ぐに、見慣れない看板が目に入る。

プロローグ:モーニング

PLUSの看板②こんな場所にお店なんてあっただろうか…。最近になり通ることが増えたこの場所に、まだまだ目新しい発見ができる心を褒めてやりたい。

周りが見えるということは、今の脳が完全にリラックスできているという証。

クリエイティブな仕事をするためにも、プロジェクトの区切りが付いたタイミングで、こういったリラックスできる時間を持つことが大切なのかも知れない。

モーニングでも食べて行くか…。

PLUSのさんちゃんこんな思い付きで、簡単に足を止められるのがまた良い。10時を少し回ったばかりに、朝食を摂れないことが多い習慣を打ち破り、赴くままに店に入ってみる。

お洒落なカフェの面持なのに、このグッとくるこの感じがたまらないな…。

いつものように心の中で呟き、そっと店内を見渡してみる。

PLUSの店内①

広い店内に、大きめのテーブルと大きめのソファスタイルの椅子。

カフェと言えば、カフェと呼べるだろうが、何か違和感を感じる。その違和感が何かを、探ろうと空想に妄想を広げようとしたとき、常連らしい客から「さんちゃん」と呼ばれるカウンターの男性が、声をかけてくれる。

さんちゃん:
何になさいますか?

モーニングを!

PLUSのマグカップコーヒー物心ついた時から、朝食はパンとコーヒーだと決まっていた。この習慣は、旅行先の宿で選択権の無いまま出される時以外、ずっと徹底してきた。

それに、さんちゃんと呼ばれる男性がしっかりとドリップして、一杯一杯丁寧に淹れてくれるコーヒーが、まだすっきりと冴えていない脳に、心地良い目覚めを与えてくれ、一気に胃袋を活動状態にしてくれるだろうと思える。

マグカップにたっぷりと入れてくれる、このサイズも嬉しかった。

飲み過ぎた翌朝は、2杯のコーヒーを飲む癖がある。それに、周りから幾ら止めろと言われても、目覚めのコーヒーに合わせる煙草が止められていない。

パーフェクト!

ゆったりとした今朝の時間。普段の習慣を変えずに、リラックスできる居心地の良さ。思い付きで大通り公園を散歩し、気の向くままに入った店で味わう普段通りの朝。

色んなことが矛盾しているようではあったが、幸せのため息が出てきそうなほど、完璧な朝だった。

PLUSのモーニングセット

そこに出てくるモーニングセット。シャキシャキレタスとトマト。それに好みで選んだハムを、厚切りのトーストに挟んだサンドウィッチ。更にはフルーツまで添えられているとは…。

それでいて、ワンコインで食べさせてくれる。コンビニで買うそれらと比較しても、安くて気軽に利用したくなるようだ。

最高じゃないか…。

モーニングのセットを待っている間に、さんちゃんが入れてくれた濃い目のコーヒーで、目を覚ましていたこともあり、ガッツクようにサンドウィッチを平らげてしまった。

モーニングを食べ終えて

PLUSのテラス席ちょっと悪いが席を変えさせてもらおう。

まだコーヒーが少し残っているマグカップを手に、さんちゃんから灰皿を受け取りテラス席に移動する。そしていよいよ、最高の演出家による長い一日の物語の主人公になっていくようだった。

ふとこの店に足を止めさせられてしまった理由の一つは、大通り公園に面した場所に席があったこと。ゆったりとした気分になった後は、景色を見ながらただ、ボーッとする時間で更に脳をリラックスさせていく。

自宅での憂鬱な朝と違い、この景色は最高だった。後はスマートフォンに、緊急のメールや電話が入らないことを願うばかり…。

リラックスしている気持ちが、良い引きを導いたのか…。鳴るなと願っていた電話に、親しい友人からのランチのお誘いが入る。

ただ残念なことは、ゆっくりとした時間をテラス席で過ごしている間に、気が付けばランチをとっても良いぐらいの時間になっていたということ。もう少し、この居心地の良いテラスで、大通り公園の景色を見ながらうっとりしていたい気分。

友人の誘いは12時ジャスト。

関内まで移動することを考えると、そろそろこの店を離れなくてはならない…。

いやダメだ。

友人の誘いを断ろうと考えたその瞬間、先ほど見渡した店内に目が戻る。

PLUSの店内②そうか、ここでランチをすれば良い!

お店の場所をメールで送るからと、シブる友人を何とか説得して、この窮地を乗り越える。

もうお昼時になっているとは言っても、ゆっくりリラックスするために散歩に出て、この店に巡り合ったんだ。午後に予定されているミーティングから、また新しいプロジェクトが始まってしまう。そうなる前に、気分を完璧にリフレッシュさせておきたかった。

ランチもゆっくりと一人で摂るつもりだったが、あの友人ならプライベートな話ができるから良い。それにこの雰囲気の中でランチができるんだ。

公園のこの緑を見ながらのランチであれば、リラックスすると決めた朝の決意は継続できそうだった。

そうして、この長い物語が始まりを迎えた。

第1章:ランチ

そんなことを考えながら、テラス席でまったりと寛いでいる時に、友人が姿を現す。

JR関内駅南口から大通り公園沿いに来るだけのこのお店は、土地勘のない人間でも殆ど迷うことはないだろう。それに、友人は関内歴が長い。伊勢佐木長者町の大きなホテルといっただけで、簡単にお店を見つけることができたようだった。

PLUSのハンバーグランチ①

気が付けば、モーニングに美味いコーヒーを入れてくれた、渋いマスターは居なくなっていた。代わりに笑顔の素敵な女性店員が、お勧めのランチメニューを教えてくれる。

2時間ほど前にモーニングを食べたばかり。正直に言って、それほどお腹は減っていない。しかしタイミング的に、この時間にランチを入れておかなければ、予定されているミーティングの時間に腹が減ってしまう。

PLUSのポークソテー友人はポークソテーを選んだが、食感の優しいハンバーグを食べることにした。

友人との会話は他愛もないことばかり。会社がどうとか、嫁がどうとか…。

そんな一つ一つに、丁寧に相槌“だけ”打てば良いのも、仲の良い友人だから。こちらは、ゆっくりとしたリラックスの時間を過ごすと決めて始まった大切な一日を過ごしている。

難しい相談なんかをされてしまっては、リフレッシュどころか、逆に重い空気でミーティングを迎えなくてはならないところ。

PLUSのハンバーグランチ②この友人からの誘いで良かったと、自分勝手な想いを心に浮かべ、視線はハンバーグに見惚れている。

それほどお腹が空いていないからと、ハンバーグを上から見た時には、それほど大きくないだろうと安心していた。

しかし、いざお箸でカットしてみると、その分厚いまでのボリューム感が一気に、腹の虫を騒がせてしまう。ゴロゴロした粗挽き肉の食感。200gはあろうかと思われる、こんもりとしたシェイプに、自分の食欲を疑ってしまうほどだ。

友人がオーダーした照りの素敵なポークソテーにも、一瞬そそられたが、目の前にこうして可愛い姿で美味しさを、ググィとアピールしてくるハンバーグにして正解だったとニコリ。

美味い友人とのランチを終えて

そう感じた瞬間から、一気にハンバーグを平らげていく。その間、友人も黙々とポークソテーを食べて行った。さっきまで会社がどうとか、嫁がどうとか、言っていた愚痴っぽい話も止み、ゆっくりとリラックスした時間が戻ってきていた。

よし!良い!!

友人の愚痴はこのハンバーグを食べ終わった後、テラス席に戻り一服をつけながら、ゆっくりと聞いてやれば良い。どうせ納得いくまで話さないと、気が済まないだろう。

覚悟を決めれば、せめて食事の時ぐらいは静かにしていて欲しいと願う心が沸き起こる。

ットいう間だった。

お店の人に笑われてしまうんではないかと心配するほど、どこの誰がわずか2時間前にモーニングを食べたばかりだというのだ。

ハンバーグのボリュームと、2時間前に朝食を摂ったばかりを掛け合わせると、どれほどこのハンバーグランチに満足しているのかが透けて見えるようだった。

さて…、

黙ってリラックスの時間をくれ、ゆっくりとランチを味あわせてくれたんだ。先ほど静止した友人の愚痴を聞いてやるか…、とまた居心地の良いテラスへと移って一服をつけ始める。

第2章:カフェ

軽い気持ちで考えたことを、間違いなく間違いだったと後悔するようになったのは、ランチを食べ終えテラス席に移り、友人が長い愚痴話を終え席を立った時だった。

信じられないことに、友人は2時間以上も愚痴っぽい話を続けていた。

まぁ、その間も心地いいテラスで公園の緑を見ながらうっとりしていたから、話の内容の半分も覚えていなかった。その時、友人の誘いのまま関内に戻りランチをせず、この店に呼びつけテラス席という最高の環境を確保できた、自分を褒める気持ちになる。

参ったな…。

友人がすっかり話し込んでくれたおかげで、気が付けば3時からのミーティングが、後30分と迫っている。新しいプロジェクトの最初のミーティングだったため、特別準備する資料等はなく、双方の顔合わせとブレスト程度の意見交換をするだけ。

しかし、先方の会社の会議室が空いていないために、関内の事務所に来ることになっていた。

集中して業務ができ、時にリラックスできる環境の事務所だったが、大の男が4人で座るには些か狭い空間。別の日にして会議室が空くのを待てば良かったものの、こちらのスケジュールの都合で日を変えることができなかった。

PLUSのテーブル席そうか!

この次のミーティングも、この店で集まってやれば良いか。体格の良い男が、長時間座っても疲れないほどのゆったりした椅子。パソコンやメモを取る手帳を広げても、十分過ぎる程大きなテーブル。

アイディアに行き詰まれば、店の外に目をやれば見えてくる大通り公園の木々。

この場所以上に、ミーティングに適した環境はあるか?

そうと思い立てば、先方の担当者にメールする。関内駅に着く前にメールを読んでくれれば、降りた出口の反対に向かって歩いてもらうだけで、駅からの距離はそうは変わらない。

冴えてるな。

午前中から気分転換に普段は歩かない公園を歩き、のんびりモーニングをとりながら物思いに耽り、多少長かった愚痴話も公園の緑に和ましてもらった効果だろう。

幸いメールもタイミング良く送れたようで、予定の3時になった瞬間に、先方の担当者連中がお店に現れてくれた。

ミーティングの内容は、ワクワクの連続。ただ3人がそれぞれの立場で、それぞれの要望を遠慮なく上げてくれるため、それに応対するこちらは3倍ほどのエネルギーを使った。

朝から最高の環境でリフレッシュしていたとはいえ、ランチの後に2時間の愚痴を聞いた後に、嵐のように降ってくる新しいプロジェクトの要望を聞き続けるのには、途中で休憩を挟みたくなる。

いや、ただ一服を付けるだけの休憩で良いということではない。

PLUSのフォンダンショコラ①フォンダンショコラ

疲れた体を心と身体まで休ませる休憩

それにはさっきランチの時に見た、アレが最高だと決めていた。

ちょっと休憩を入れよう…。

ちゃんとそれを、伝えたか伝えていないかもわからないタイミングで、お目当てのスイーツが登場する。アイディアに詰まったり、頭をたくさん使った時には、脳が糖分を欲してくる。

PLUSのフォンダンショコラ②ほんのりと温かいショコラ。スプーンで割ってスクってやれば、中からトロ~りとしたチョコレートがキラキラと輝く。

ここに添えられている生クリームを更にスクい、後は一口で一気に頬張り、口の中でコクのある濃厚なチョコレートの甘味を、柔らかく優しい生クリームの甘味でコーティングしてやると…。

PLUSのフォンダンショコラ③おっと…、いかん、いかん。

いつものようにアイツと食事に来ているかのように、うっとりと空想に妄想を重ね、このフォンダンショコラを口に入れた時の最高に至極な幸せに浸ってしまいそうになるも、仕事相手とのミーティングの最中であることを辛うじて思い直す。

※アイツとはグルメネタに登場し、美味しく料理をいただく情景を伝えるためにお手伝いをしてくれるボランティアスタッフ。前回の登場は関内の圧巻グリル料理の回に登場している。

スイーツを食べ終えて

途中での休憩と、スイーツによる脳への糖分補給の甲斐があってか、新しいプロジェクトのミーティングは濃厚過ぎるほどに凝縮した内容となった。

座り心地が良い椅子も、案の定、パソコンや資料を広げても狭くないテーブルがあった事も、ミーティングが有意義なものになったと言える。

それにしても、朝からリフレッシュに使い、友人とのランチに寛ぎの空間をもらい、挙句の果てに仕事の打ち合わせにも使わせてもらえるとは、何とも最高の場所。

先方の担当者もニコニコして引き上げて行ったことだし…、

さて、この後はどうしようか…。

第3章:ライブ

PLUSの店内③3時から始まったミーティングは、たっぷり2時間。風が心地良い秋の夜長で、陽が暮れるのが日に日に早くなっている。

5時を少し回った時間であっても、大通り公園のムードは一変して、別の物を欲しいと感じさせてくれる。

この店に出会えたおかげでリフレッシュどころか、プロジェクトのミーティングまで無事にこなすことができた。この日の打ち合わせ以外は、急ぎの仕事は抱えていない。

気分が良いから…。

少し早い気もするが、飲むとするか!

PLUSのビールそうだ!

気分が上がった勢いに任せて注文した、カールスバーグの生ビールが出てきたその時、渋いマスターと会った午前中に感じた違和感を思い出した。

カフェと言えば、カフェと呼べるだろうが…。

モーニングを食べているとき、渋いマスターの淹れる美味いコーヒーで、カフェと言えばカフェと呼べると思ったが、しっかりとカフェと言い切れなかった違和感。

それは、モーニングを食べているカウンターの目の前に、酒のボトルが並んでいたことが、その理由だったんだな。

嬉しすぎる違和感だ!

PLUSの店内④ただ照明が少し暗くなり、座るカウンターでビールを口にすれば、その違和感は幻だったと思い直させてくれる。

陽が落ち切ると同時に、グッとムードを高めてくれるカウンター。そしてそこに並ぶ数々のボトル達。

この景色だけを見ていると、この店でモーニングを食べたことも、ランチして愚痴話を聞かされたことも、スイーツで脳に糖分補給しながら完璧にミーティングを終わらせたことも、遠い昔の想い出のように感じてくる。

そして、いつものバーボンまで見つけちまうとはな…。

※いつものバーボンとは、20年ほど前にバーボンの味を教えてくれた大切な友人との思い出のボトル。それ以来、Old Grand Dad 114 Proofを見つけると、必ず1杯は飲むことにしている大切な相棒。前回は、中華街のモルトが豊富なBarの回で口にしていた。

色々な顔を見せてくれる店だ。

PLUSの美加ちゃん①随分と長いをしているから、ビールを飲んだらお暇しようと決めていたが、いつものバーボンを見つけたら飲まない訳にはいかないか…。

夜になると、またスタッフが変わる…。色々な趣を見せ、色々な形で安らげる場所。

そんな良い空気感を放つところが、移りゆく季節の美しい景色にも感じる。

ボトルを持つ細く綺麗な指が、いつものバーボンをより美味くし、最高の始まりだった朝からの流れを、後しばらく続けさせてくれそうな予感。

ドン!

PLUSの店内⑤

んん!!

なんだ、なんだ???

また更に照明が暗くなり、一気にムード満開になってきた。まだ何か違う顔を見せてくれるのか?

♪~

PLUSのEimyさん①

最高のプレゼントだ。

移りゆく季節のように、色々な趣を見せてくれるこの店は、生で音楽まで聴かせてくれる(※)とは。

ライブは、事前に決められた日に行われています。スケジュールについては、お店に必ずご確認ください。この日のライブは、Eimy(Vo.)と川勝陽一(Key.)。

PLUSのEimyさん②この店で渋いマスターに会えたおかげで、寛大な心で友人の愚痴話に耳を貸せたし、この店の美味いスイーツのおかげで、ミーティングも無事に乗り越えることができた。

それだけでも十分過ぎるほど十分に、ビールが旨く感じられたし、細くしなやかで美しい指先が、いつものバーボンを最高なまでに妖艶な色へと変えてくれた。

それだけでも満足だったというのに…。

何度趣を変え、幾度感動させてくれるんだ!

容姿に歌声に美しい、女性アーティスト。その可憐なメロディをリードする、しなやかに優しいキーボードのリズム。

PLUSのEimyさん③

歌声に合わせて視線がこちらに向けば、思わず持っていたバーボンのグラスを、落としてしまいそうになるほど酔いが加速していく。

PLUSのEimyさん④

なんという一日だ。

第4章:ディナー

素敵な歌声のライブを、2ステージも聴かせてくれ、心の奥の底の方からしっかり酔った気分を、フッと我に戻し時計に目をやる。

朝からしっかり、しかもスイーツのボーナスまで付け、この店で有意義な時間を過ごしてきたが、信じられないことに、また胃袋の虫がソワソワし始めている。

PLUSの美加ちゃん②さっき食べたばかりじゃないか…。

と胃袋の虫たちを諭そうとしてみるも、実はうっとりと歌声に酔い、気分を別世界に飛ばしていたから過ぎた時間の感覚がおかしくなっていた。

気が付けは、時計は夜9時を指していた。

腹が減ったな…。

様々な趣で、色々な顔を見せてくれるとはいえ、これ以上に驚きをくれるだろうか。どこか他の店に移動しようかとも考えるが、別世界に飛ばされた気持ちは、まだ完全には戻りきってはいない。

どうせ戻せない。

そう感じさせてくれるお店の雰囲気に降参すれば、もう1杯のバーボンと、お勧めのメニューで食事にするだけ。モーニング、ランチ、カフェ、そしてライブ。既に4変化をお越し、その全てにおいて最高なまでな感動を与えてくれているから、既にそれだけでも十分。

さすがに5冠王を取れ!と、囃し立てたりはしない。

ローストビーフ

ドン!

PLUSのローストビーフローストビーフ

な、なんと!

確かにランチで食べた肉料理の代表、ハンバーグは美味かった。友人のポークソテーを一切れ味見したが、うん。確かに味付もしっかりして、カフェの域を遥かに凌駕すると思われるランチだった。

そして、当然だがそんな美味いランチを食べて記憶のままでいれば、ディナーの料理にも期待は持てるだろう。

し、しかしだぞ。

多種目にエントリーして、その全てでメダルを獲得する選手は奇跡だ。体操競技6種目に出場し、その5種目で金メダルを取るに匹敵する快挙だ。

それを期待する…、という方が無理があるし、逆にプレッシャーを与え過ぎて、選手がヘコたれてしまう恐れがある。

それなのに、このお店は…。

更なる移り行きを華麗に演じる…。

そうかそうか。アイツが居ないと、どこまででも妄想に空想を広げられるから、他に類を見ない様々な趣を見せてくれる、このお店へのコメントに体操競技まで持ち出してしまった。

※アイツとはグルメネタに登場し、空想に妄想を続け遠くの方まで、コメントを飛ばしてしまう瞬間にナイスなツッコミを、入れてくれるボランティアスタッフ。

話をローストビーフに戻さねば…。

嬉しいほど適切な厚さに切られた、優しく正しい食感のお肉。濃厚さの中に“さっぱり”を感じさせてくれるソース。

PLUSの美加ちゃん③バーテンダーの美加さん

ブラックペッパーのピリッとさせる香に、ケッパーの独特な風味が重なり、最高のハーモニーを奏でる。もし体操競技にペア種目があれば、更なるメダルも…。

いかん、いかん…。

このビーフを、このままだけで食するのは、少しもったい無いか…。

バーボンとの相性も十分過ぎるほどGoodだが、そろそろ〆の時間にしても良い頃。ローストビーフの味を崩さず、さりげなく主張もできる何か〆の一品。

美加さん:
ありますよぉ~ ^^

すぅ~…。

PLUSのふわふわバターの厚切りトースト①ふわふわバターの厚切りトースト

ほ、ほぉ~ん!

トーストか。確かに、それはナイスな演技構成…、いやいや、このローストビーフに合わせ、次に持ってくるには、正しい順序で整っている。

それに〆の一品と言ったんだ。ローストビーフと食べ合わせるには、最高の〆の一品。ナイスなコンビと言えよう。

そして、ここでもか!

バターを細くフワフワに…、だと?どうやったら、こんな風にバターがなってくれるんだ。まるで新体操の競技で、女子選手のしなやかな指先で舞うリボンのようじゃないか。



エピローグ:最高の演出家

PLUSののりこママ清々しい朝には大通り公園の景色を見ながら、ワンコインで大満足なモーニングを食べ、お昼はしっかりボリュームのハンバーグランチで満足し、ちょっと打ち合わせに使える空間で、疲れた脳にはフォンデショコラで糖分補給。

タイミングよくライブの日と重なれば、素敵なメロディと美しい歌声にバーボンを合わせて酔いしれ、心のこもった嬉しいお料理に舌鼓を打つ…、か…。

そんな素敵な、まるでヘップバーンの様な物語の主人公になれた1日だった。

それにしても、これほどまでも楽しい一日を演出してくれた物語…、いやこのお店の最高なまでに至福な憩いの空気はなぜだったのか。

なるほど…。

完璧な物語を作り込んでいる、真の主役は最後に登場するということか…。

PLUSの夜の外観②朝から晩まで。そして入れ変わり立ち変わりするテーブルの相手を、一つも嫌な顔をせず主人公になれた物語の演出は、このママの安らか過ぎる程のもてなしの心だったのだろう。

主人公として演じた物語の一つ一つのシーンを暖かく見守り、この舞台の全てを繊細な心と優しさで作りあげている本当の主役。

素敵過ぎる程の物語は、この優しい笑顔の演出家…、いやのりこママの暖かい心が魅せてくれたファンタジー。

まんまと見つけちまうもんだ…。

本当はまだまだ酔い続け、覚めることのない物語の主人公を演じていたいところだが、いい加減に帰るとしよう。

あれ?

いったい何時間、この店にいたんだっけな…。

ショップデータ

cafe/dining PLUS
  • 横浜市中区蓬莱町3-107-1モナーク関内大通り公園前1F
  • TEL:045-242-2201
  • WEB:cafedining-plus.com
  • 営業時間:モーニング 6:30~11:30/ランチ 11:30~14:30カフェ 14:30~17:00/ディナー 17:00~1:00(祝日は23:00)
  • 定休日:日曜日

この記事の著者

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森本 康司編集長

関西に生まれ、学生時代をアメリカで過ごす。帰国から5年した頃に流れ着いたこの街が好きになり、2013年12月に関内新聞を立ち上げる。美味しいものに目が無く、あらゆる種類のお酒を飲むがバーボンが特に好き。近頃は、見様見真似でシェーカーを振ったり、料理をしたりすることが多くなった。お酒の空瓶で作るBottle Ware Artにハマっている。

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