2014年6月22日(日)

【関内歴史めぐり】開港記念会館-ジャック-タイムスリップできる場所

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アバター画像 田村 里佳

関内エリアには、横浜三塔と呼ばれる建造物がある。今日のような高層ビルがつくられる以前に、横浜港に訪れる船が入港の際に目印にしていた建造物で、それぞれ愛称がつけられている。今回は、三塔の中で最も古い歴史を持つ「ジャックの塔」の魅力をご紹介しよう。

入口

JR関内駅南口から、横浜スタジアムを右手にみなと大通りを歩いて10分、赤レンガと白い花崗岩(かこうがん)の組み合わせが美しい時計塔を持つ建造物がある。「ジャック」の愛称で親しまれる横浜市開港記念会館だ。

外観①

会館全景(写真提供:横浜市中区地域振興課)


横浜市開港記念会館は、横浜の開港50周年(1909年)を記念して市民からの寄付金と公募設計により建設され、1917年に竣工。

全国の公会堂の中でも、大阪市中央公会堂と並び長い歴史を持つ公会堂だ。関東大震災(1923年)から66年後の1989年に時計塔のドームが修復された際、国の重要文化財に指定された。

塔

時計塔のドームは、1989年に市政100周年・開港130周年を記念して復元


設計は「辰野式フリークラシック」(外壁は赤レンガを露出し、花崗岩を配する特徴がある建築様式)が採用されており、赤と白のコントラストは華やでありながら落ち着いた雰囲気も醸し出している。

この様式を採り入れている建物は、国の重要文化財である東京駅、日本銀行本店、大阪市中央公会堂などがある。

外観②

関東大震災(1923年)では屋根と内部を焼失。その後1927年に当時のイメージをほぼそのままに再建


竣工当時は貴賓室やビリヤード場、音楽会が開催できる施設を備え、横浜政財界の社交場、あるいは文化施設として時代を彩ったという。1959年に中区の公会堂として開館。現在では、メインホールである講堂と9つある会議室が貸し会議室として利用されている。
講堂

メインホールの講堂


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