2014年8月11日(月)

横浜シンボル「横浜マリンタワー」~目の前に広がる幻想的な光の祭典

アバター画像 田村 里佳

山下公園の前にそびえるシンボル「横浜マリンタワー」。誕生時は灯台として港を行き交う船を照らし、灯台の機能がなくなった今、多彩なイルミネーションで横浜の街を照らし続けています。街を見つめて約半世紀、マリンタワーの歴史と魅力をお届けします。

横浜開港100周年を記念して誕生。時代とともに変化する「横浜マリンタワー」

外観

「横浜マリンタワー」は1959年に、横浜開港100周年を記念して建設がスタート。1961年に開業した横浜港を象徴する建造物です。

開業当時のデザインは赤と白の横縞模様だったマリンタワー。これには何か理由があったのでしょうか?

「国土交通省が定める航空法の規定が関係していました」と教えてくれたのは、塔体観光事業マネジャー冠木(かぶき)毅さん。当時、マリンタワーのような建物の高さに対して幅が著しく狭い建造物は「昼間障害標識」に分類され、塗装に使用する色が定められていたそうです。

当時の規定はこんな感じ。

  • 赤と白、または赤、黄と白で奇数等分の縞模様
  • 200メートル以下の場合は7等分の縞模様

 
その後、規定が緩和されてデザインを変更することになったそうです。

横浜博覧会が開催された1989年には、下から上へ向けて白から赤へと徐々に変化していくグラデーションに模様替え。さらに、横浜開港150周年を迎えた2009年には、現在の、外側はシルバー、内側はブラウンオリーブというシンプルで落ち着いた色調にイメージチェンジ。


誕生当時は灯台の機能も完備していたマリンタワー。GPSなどのシステムの発展により2008年にその機能は停止されました。

横浜の街が変化するのと同じように、時代と共にマリンタワーも変化を遂げてきました。

地上94メートル。高すぎず、低すぎない“リアルな景色”が楽しめる展望フロア

マリンタワーといえば、横浜の港や市街地が一望できる展望フロアは外せません。地上94メートルの展望フロア「ちょっと低いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、展望フロアは高ければいいというものでもないんです!

「マリンタワーの展望フロアは高すぎず、低すぎないところがポイントです」と熱く語ってくれたのは広報担当の小澤真紀さん。94メートルというその絶妙な高さから眺めることで、建物や横浜を行き交う船など、一つひとつがよく見えて街を間近に感じられる“リアルな景色”を楽しめるんだとか。

それはぜひ、この目で確かめなければ!!

ということで、ワクワクしながらエレベーターに乗り込み、展望フロアへ。

降り立った展望フロアで待ち構えていたのは360度に広がる横浜の街。ランドマークタワー、赤レンガ倉庫、横浜ベイブリッジ、元町商店街などがくっきりはっきり見ることができました。まさに“リアルな景色”!

「天気の良い日にはスカイツリー、空気の澄んでいる冬には富士山も見ることができます。昼間とはまったく違う夜景もおすすめ。みなとみらいはもちろん、レインボーブリッジを行き交う車や、海を渡る豪華客船など動きがある夜景はまるで光の祭典。ずっと見ていても飽きません」と小澤さん。

この日はあいにくの曇り空だったので、おすすめの夕景と夜景のショットをいただきました。

夕景夜景

冠木さんも小澤さんも、仕事中に展望フロアに訪れた際には、思わず見惚れてしまうこともあるんだとか。日によっては各地で開催されている花火大会の花火が同時にいくつも見えることがあるそうです。

8月中は浴衣、甚兵衛で訪れると展望フロアの料金が半額になるイベントも実施中。浴衣デートで絶景を楽しむなんて、素敵すぎます。

床と聖地

夜を彩る変化自在のライトアップ。今年のお盆はピカチュウ色に染まる!?

マリンタワーの見どころは展望フロアだけじゃありません!夜にはマリンタワーそのものがライトアップされて横浜の夜を彩ります。

通常は紫色のグラデーションですが、バレンタインやクリスマスなど、季節やイベントに合わせて様々なバリエーションがあるそうです。

外観3つ

この夏はまさにそのイベントを実施中。なんと、ポケットモンスターでおなじみのピカチュウカラーにライトアップされちゃうんです!

「みなとみらいで開催中のイベント『ピカチュウ大量発生チュウ』の一環で、マリンタワーでも『ピカチュウいっぱいタワーに変身チュウ』というイベントを開催しています。他にも、タワー内で『ピカチュウをさがせ!ラリー』も実施します。ぜひ、たくさんの方にお越しいただければ」と企画担当の佐藤貴臣さん。

ピカチュウカラーのライトアップは8月9日~17日までの9日間限定、お見逃しなく!

 
他にも、1Fギャラリーホールで展示されている山下清さんの作品や、ショップで販売されているマリンタワーグッズ、旬の食材を使用したレストラン、おしゃれなバーなど、魅力的で楽しめるポイントが満載です。

外壁

ショップ

横浜を見つめて約半世紀となるマリンタワーで、横浜の景色を心ゆくまで堪能してみませんか?

 

イベント情報

2014年8月開催
  • 8月9~17日(日没~24:00まで)
    ピカチュウカラーライトアップ
  • 8月11日~13日
    ピカチュウをさがせ!ラリー
  • 8月1日~31日
    浴衣でご来館いただくとお得がいっぱい!
  • 8月15日、16日
    サマーナイトチャレンジ☆夜の階段イベント

施設データ

横浜マリンタワー
  • 横浜市中区山下町15番地
  • TEL:045-664-1100
  • 展望フロア料金:
    おとな750円、中高生500円、小学生250円、幼児200円、3歳未満 無料
  • 展望フロア営業時間:
    10:00~22:30(最終受付は22:00まで)

この記事の著者

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田村 里佳

1984年生まれ。愛知県名古屋市出身。横浜市在住。大学卒業後、食品メーカーで広報やマーケティングに携わる。もともと書くことが好きだったこともあり、ライター講座に通ったことをきっかけに7年間の勤務を経てフリーライターに転身。

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