女性だったら小さい頃に誰かにもらったり買ったりすることが多いお人形やぬいぐるみ。いつも一緒に過ごしていた相棒がいる人も多いのでは?
今回は、そんな人形を世界中から集めて展示している「横浜人形の家」に行ってきました!市松人形、ひな人形、アンティークドールなど、世界各国の人形を展示しているのは世界でも珍しく、国内では唯一の人形の博物館です。
山下公園のすぐ近くにあるので、横浜散策の際にふらりと立ち寄ることができちゃいます。
はじまりは市民から寄贈された人形2000体
「横浜人形の家」が創設されたのは1986年。創設のきっかけは、なんと一人の女性により寄贈された2000体の人形!
きっかけとなった寄贈をしたのは、元町大野眞珠店の創業者であり、日本初の女性通訳者だった大野英子さん。仕事で世界各国を回り、その先々で人形を購入していた大野さん。10年かけて集めた人形は気付けば2000体に。大野さんはその人形を横浜市にドーンと寄贈!
それを受けた横浜市が、世界各国の人形をたくさんの人に見てもらおう、と1978年に小さな人形展示室を設置したのがはじまりでした。
その後、人形作家や人形愛好家により設立された「人形の家 友の会」が、人形をもっと多くの人に見てほしいと横浜市に働きかけ、現在の「横浜人形の家」の創設に至ったそうです。
幅広い世代が楽しめる博物館
「オープンした当時は、連日行列でした。今でも年間約6万人の方にご来場いただいています」と話すのは、副館長の斎藤宏さん。さっそく館内を見せてもらいました。「現在保存されている人形は約1万4000体。そのうち、約3500体が展示されており、月ごとに少しずつ入れ替えをしています。
制作時期がわかっている人形で古いものは、江戸時代の人形がありますよ。幅広い世代の方に楽しんでいただける展示を目指しています」と齋藤さん。
世界各国の人形や、日本の郷土人形を紹介するコーナー「ワールドフェスティバル」は、地域ごとに見比べるだけでもかなりの見応え。東北が名産地であるこけしのコーナーもありました。他にも、人形の制作工程を紹介する「人形師の工房」、人間国宝の人形作家の作品、今にも動きそうな阿波人形浄瑠璃、アンティークドール、おなじみのリカちゃん人形など、どこを見渡しても人形がいっぱい!
これだけたくさんの人形に囲まれていると、こっちが見ているのか、はたまた見られているのか、不思議な感覚になります。