それにしても、掘りごたつに鉄板っていうのは良いな。最近は本場関西でも、お好み焼きを客自らが焼くお店は少なくなって来たと聞くが、横浜の馬車道で会うことができるとは良いじゃないか。
まだ彼は来る気配もないし、ビールとモヒートを飲んでいるだけってのもなんだし、軽く何かつまんでおくか。
パクパク隊:
あ、大丈夫よ!さっきビールとモヒートをオーダーした時に、たこ焼きも頼んであるから。そろそろ出てくる頃じゃない?
へぇ~
なかなか気が利くじゃないか。どうやら少しは嗜好がわかってくるようになったか。良いことだ…。たこ焼きをつまむ程度なら、そんなに腹も膨れんだろうし、メインのお好み焼きは彼が来てからということで…。
タコヤキ
ゞ( ̄∇ ̄;)
なんだと?たこ焼きをオーダーしたというのに、出てきたものはたこ焼きの材料だけじゃないか!まさかこのお店は、関西でも珍しくなったというお好み焼きをお客自らに焼かせてくれるお店というだけじゃなく、関西でもその存在を滅多に、いや恐らく関西人の共通概念にすらない、たこ焼きをお客自らに焼かせるというお店だというのか!?
パクパク隊:
きゃ~、楽しみぃ~~~。
私、たこ焼きを焼くのは生まれて初めてよ♪
・・・(-_-)
大丈夫なんだろうか?コイツに焼かせて、タコさんとその他の具材ちゃんは、ちゃんとたこ焼きと呼べる形に生まれ変わってくれるのだろうか?心配だ…。
パクパク隊:
大丈夫よぉ。だってちゃんとメニューの中に、タコヤキの焼き方の説明書があったもん。邪魔しないで見ててよねぇ。
少し多めに油をひくのが良いのね。丸いたこ焼きの型だけじゃなく、穴の周りも丁寧に油を塗っていくのね。
穴のふちまでだし汁を入れる。
何だか慎重になっちゃうわね。でも、ジュジュッってだし汁が焼ける音が聞こえるのが楽しいね。
一つずつ丁寧に入れるのって、大変ね。でもこうしていると、たこ焼きを焼いてるって感じになれるわ。
いつもお店の人が焼いているのを見て、どうやって丸くなるのか不思議だったけど、今こうやって自分で体験できるなんて、ちょー嬉しい♪
たこを穴に一つずつ入れる。
結構大きなタコだよ!穴に一つずつ入れるのね。
きゃ!
だし汁がふちから溢れちゃった。大丈夫かしら?
薬味を上にのせる。
薬味をのせちゃったら、穴がどこにあるかすらわからなくなったわ。天かすは最後にのせるって、天かすがのっちゃったらたこ焼きの形になるのか心配になるぐらいの状態だわ。
何を騒いでいるんだ…。こんなことで驚いているようでは、たこ焼きの焼き方が書かれているこの説明書の次のステップに書いてある言葉を見たら、腰を抜かしてしまうんではないだろうか…、コイツは。
残っただし汁を全体的にかける。
パクパク隊:
えぇ~。(ノ´▽`)ノ
既にふちが見えなくなって、タコちゃんが、ちゃんとたこ焼きになってくれるかどうかも心配な状態なのに、この上、まだ残っただし汁をかけるなんて、もー信じられない♪
うちの生地の色が変わってきたら、ピックで隣の穴との生地をはなす。
パクパク隊:
…。Σ(^∇^;)
どーやってやるの?隣の穴との間にある生地をはなすって…。
そか、こうやってピックの先で穴と穴との間の鉄板に線を引くような感じで切ればいいのね。
いやぁ~ん、何だかたこ焼き屋さんになった気分♪
最初は生地が溢れてて、本当にこれで丸いたこ焼きになるのかと、不安でいっぱいだったけど、ピックでたこ焼きを回転させると、中から生地が流れ出て反対の丸みを作ってくれるし…。
コツを掴むと意外と簡単ね。ちょっとずつ回転させて、はみ出た部分を穴に入れ直してあげると、ちゃんと焼けて丸く固まってくれるのね。
何だか楽しくなってきたわ。
見た目は辛そうな食べ物!?