当時の日本ではステンドグラス自体が非常に珍しいものだったため、ステンドグラスの歴史上とても価値のある作品。4枚のステンドグラスは、横浜開港当時の様子が描かれている。

2階広間ステンドグラス:中央「鳳凰(ほうおう)」には横浜市の市章「ハマ菱」がデザインされている
「関東大震災でオリジナルは焼失してしまったので、現在のものは当時のデザインをもとに複製されました。ポーハタン号のガラスの一部は、ティファニーのものが使用されています」と柘植さん。圧倒的なスケールのステンドグラスは、見ていると時間を忘れてしまう。

貴賓室前階段ステンドグラス:黒船ポーハタン号の来航の様子を題材としている
2階には時計塔に続くらせん階段があり、1年に1度、6月2日の開港記念日は上に登ることができる。人数の制限などはなく、100円払えば誰でも登ることができる。今年は約300人が登ったそう。
他にも、大隈重信や皇族が利用したとされる貴賓室、今でも建設業の人たちが見学に来るほどの耐震強度を誇る錠聯鉄構法(ていれんてつこうほう)が見られる壁、和田英作画伯の油彩画の展示など、見どころ満載だ。
見学するだけでももちろん楽しめるが、会議室を借りて歴史を感じながら打ち合わせや集まりをするのもおすすめ。

貴賓室:オペラやバレエを鑑賞する際に、待合室として利用された
横浜のシンボル「ジャック」のライトアップ