琉球泡盛 長期熟成古酒 「くら」
のっけからいただくには、少々濃い味かも知れないが、泡盛の古酒の薫りが好きなんだ。
沖縄ガラスの手触りの良いグラスに大き目の氷。
それをチビリチビリとやりながら、普段は口にすることが少ない沖縄料理をパクパクモグモグすれば、目を閉じた瞬間に口の中いっぱいに沖縄の風が吹き、鼻から沖縄の香りが抜けていく。
これ以上の贅沢があるか。
そうだ見てみろ。
テーブルに並んだ、この美味そうな料理の数々。
どれも、完璧に沖縄を感じさせてくれる品々じゃないか。
海ぶどう
やはり沖縄料理といえば、この海ぶどうだ。
最近は、横浜でも珍しくなくなったかも知れない“海ぶどう”だが、
これほどまで鈴生りに、ツブツブがむらがって房を成しているのは、見たことが無い。
それにねっとりと濃厚。
プチっと弾けた海ぶどうの粒が、口の中に海の香りを運んで来て、そしてそれがなかなか離れない。
その感覚を忘れられない舌が、更に次のツブツブを求め、箸を持つ手に海ぶどうを寄こせと指示を出す。
これは良い!
ミミガー
おっと、コイツも忘れてはならない沖縄の代表選手だ。
さっきの海ぶどうのプチっとした食感とは一変し、コイツはコリコリとした歯触りが後を惹く。
それに古酒の泡盛の薫りと、さっぱりとした風味のミミガーは、最強ペアと言っても過言ではない。
旨い、旨すぎる。
パクパク隊:
ねぇ~、ちょっとぉ。
私たちにも食べさせてよね!
そうだった。
沖縄の海で沖縄の風を感じさせてくれる、古酒の泡盛ロックとミミガーの抜群の相性に酔わされ、その存在を忘れかけるところだった。