2014年5月7日

【宵闇】宵の薄暗さが迫る街で空仰ぎ見つかるM’sBarで優しく酔う

ページ数(1/6)
森本 康司 森本 康司

程よく酔い火照る頭を覚ますには、宵の薄暗さが迫る馬車道のランプの灯りにうっとりして空を仰ぐ。そこにある合図がみつかれば、優しく酔い直す時間を保証してくれるM’sBarがある。話好きのマスターのウィットに富んだ会話で盛り上がるのも良いかもジャン!

もう少し飲んで帰りたいな…。
 
そんなことを言いだしたのは、あの子の方だった。

※あの子とは、この数回すっかりお馴染みとなってしまった、関内新聞のグルメネタにスポット参加するようになった読者モデルのモグモグ隊のこと。パクパク隊の座を奪おうと、積極的に参戦するようになっているが、関内新聞では読モを受け付けていないことに、まだ気が付いていない。

沖縄料理と泡盛で調子が良くなり、勢いに乗ってしまったのかも知れない。

 
参ったな…。

こちらは、そんな気分にはなれない。

さっきまで賑やかな雰囲気で泡盛を飲んでいたんだ。出来ればゆっくりと静かに一人で飲み直したい気分だ。

 
仕方がない。
 

まだあの子には教えたくない場所だが、さすがに泡盛を飲んだ後だ。ちょっとは、静かに飲んでくれるだろう。こっそり一人で行こうと思っていた関内ホールの向かいのBarに、仕方がないからこの子も連れて行くとしよう。

それにしても、良い季節になった。

程よく酔い火照っている頭を覚ますには、宵の薄暗さが迫る街をゆっくりと次の店に向かって歩くのが良い。目指すのは馬車道。日が長くなりつつあるこの時期は、馬車道のランプの柔らかい灯りが特に美しく感じる。

 

その灯りにうっとりした気分になったら、関内ホールの正面玄関前で空を仰ぐ。

それが合図。

この街に闇が薄暗く迫る頃、関内の小さな空に赤いネオンを見つけることができる。

 
M’s Bar
看板①

そうだ、ここなんだ。

ゆっくりとした空気で、優しく酔い直す場所。会話が無くとも、馬車道を行き交う人の後姿を見下ろすだけで、それがまた最高のつまみになる。

看板②古めかしさが、丁度よく歴史を感じさせてくれる建物の3階。そこは、通りを激しく走り抜ける車の音をも、静かに消してくれる場所。

そして、そこへと上がる階段の入口を見つけるサインは、シンプルで控えめに店名だけが書かれているこの看板だった。


階段①気を付けて上れよ。

フラフラと後ろを歩いてくるあの子に、心の中でそっと呟くも、それは言葉にしない。

この階段を上れないほど酔っているのであれば、あの場所へは連れては行かない。


階段②優しく飲み直す。

その気分を誰にも邪魔されたくないんだ。

よぉし…、いよいよだ。

あの子も転ばず、静かについて上がって来ているし、あの扉の向こうにある素敵な空間に身を投じるとしよう。


これが正しくあるべき雰囲気
店内①

歩き踏むと、歴史できしむ音がしそうな床。壁の掛けられるアンティークの振り子時計に、ウィスキーの味のあるポスター。

そして極め付けが、この雰囲気を作り出す主役ともいうべきテーブルランプ。

一つ一つが歴史を感じさせ、そして一つ一つが味をだし、この店で過ごす優しく酔い直す時間を保証してくれる。

 
奥のテーブル席
店内③

座る場所は、もう決まっている。

お店詳細

目次に戻る