2014年6月28日

【夜光】全てにこだわり抜くマスターのダンディズムが光るSur,eT

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森本 康司 森本 康司

バーボン

いつまでもダラダラと、酒を決め兼ねているのも見っともない。

いつものバーボンだ。

※いつものバーボンとは、20年以上も前から飲んでいるOld Grand Dad 114 Proofの事。呑み歩くのが好きになった、出会いの想い出がたっぷり詰まった銘柄。前回はBar Outlawでお目にかかっていた。

仕草の一つ一つも、ここでは最高の時間を構成する、大切で必要な要素だ。角がそろったハンカチの相棒として、プレスでしっかり折り目を付けた、ズボン役を演じなくてはならない。

カウンター①

しかし、この店はいつ来ても、

完璧だ。
 

カウンターにさりげなく置かれた飾りも、程よく背中から明かりが灯され、心地の良さを演出してくれているし、

テーブル席

1つだけあるテーブル席も、天井高の間接照明に照らされたアルコールのボトルと、壁に掛けられた絵と最高の女性の写真が、ヨーロッパに向かう船の中を思わせてくれる。

そんなことを感じさせてくれるのも、カウンターで並んだモルトボトルのラックから、深海を思わせるような素敵な青のライティングのお陰だろう。

カウンター④

統一感のある飾り付けや間接照明といい、このL字型のカウンターの1席1席に準備された小さな丸のライトといい、些細ともいえる細部にまでこだわりを見せるこのお店。

 
何度来ても、たまらない!
 

カウンター②

 
おっと…
 

やっぱり来たか。

最初にこの店に来た時にいた、あの綺麗な女性。

コースター①何か考え事をしているのか…。

この店がもう一つこだわる照明の謎解きをするかのように、コースターを手にして物思いに耽っているようでもあり、誰か大切な人が来るのを待っているかのようでもある。

どこか浮世離れした姿は、この店の雰囲気そのものの様にも思える。

コースター②そう、この店のコースターは、レコード盤をモチーフにしている。

そしてレコード盤と同じように、コースターの中心に穴が開けられている。初めてこの店に来た時は、ただ洒落たデザインのコースターだな、としか感じなかったが、ドリンクを出された時に、このコースターが…

“単に洒落ているだけ”

ではないことに驚いたんだった。

コースター③L字に曲がった長いカウンター。そして、その1席1席にある、丸く小さな照明。

その照明のを大きさと、このコースターの中央のの大きさはピタリと一致。

ドリンクをコースターに乗せ、さり気なくこのに合わせてやると、カクテルは更に妖艶に輝き、バーボンは一段と夜の闇に映える黄金色に変わる。

初めてこの店に来た時、その緻密なまでに計算しつくされたコースターとカウンターの照明の謎を、そっと教えてくれたのも彼女だったな…。


お店詳細

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