疲れた身体ではあったが、そんな素敵な出迎えに、心から和まされる。
さて、いよいよだ!
流木のようなオブジェ。それにモノクロの看板写真は、漁をしている男たちと漁船の絵。
通りから見上げた看板と、通路の先に仄かに輝く扉の看板。その扉の向こうにあるアプローチから、メインの入り口に白黒なのに“しすぎるほど”に主張する海の予感。
こういう店には、強面の職人がいる。
ほぅら、思った通りだ。
職人気質の塊のような鋭い目。その真剣な目が見つめる先で、繊細な仕事を進める指先。
話しかけると刺されそう。
こんな凍り付くような感覚が、間違いなく当たりを導く。
きっと美味いもんを食わせ、今宵の目的である疲れた身体を癒すことを、黙って預けられる職人だ。
しっぽりとプライベート空間な個室で、横並びになって癒されようか。
それともテーブルに美味いもんをいっぱい並べて、目でも味を堪能しようか。
ちょっと強面な職人の、間違いなさそうな仕事っぷりを確認すると、次にするのは席選び。
全体的に茶色で統一され、こだわり抜かれた広い店内。
どこに座っても楽しめそうだ。